頭痛が痛い
頭痛・・・
- 頭が痛むこと。とうつう。
- 気にかかること。心労。心配。
(引用:goo国語辞書)
痛みのない頭痛という物はないので、冗長な表現として有名な話。 同様の言い方で、朝の朝礼など。書いていれば同じ字が続くので話す時と違って気づくのかもしれない。
ここで、本題。
- 高圧電流が流れている
最近は少し減ってきた気もするけど、依然メディアで使われてるのを目や耳にする。
これに違和感がある人ってどのくらいいるんだろう。
「流」という字が続けて書かれているので冗長と言うのは分かるはず。(電流が流れるというのは既に一般的になってるので拘るところではないですが・・・)
でも、本質はそこじゃない。
「高圧」も「電流」も単語としてはあるので、単語単体の違和感は「頭」、「痛」と同じようにないのだと思う。
違和感を感じてほしいのは、単語と単語の関係性から、くっ付けていいかどうかということ。
「高圧」は高い圧力 「電流」は電気の流れ
と略さずに書くと、「流れ」は高い低いで表現するものではないので違和感を感じてもらえるだろうか。
高身長とはいうけど、重身長、大身長、長身長とは言わない。
こういうのは探していけば慣用的な例外もあるのだろうけど、誤用が広がったパターンがほとんどだと思う。
ちなみに、使いたい場合は「高電圧が掛かっている」と言ってほしい。
言葉は変わっていくものなので、大多数の人が使えばそれが標準になっていくのだろうけど、それが続けば例外が多い言語になって、習得にも意思疎通にも障害になってしまう。
物の数え方(助数詞)を全部知ってる人居ないだろう。
普通、「匹」、「個」、「枚」、「本」、「体」、「つ」などで数えない助数詞をしっているだろうか。
よく使う言葉は日本で生活していれば知っている人がほとんどだろう。
家(1戸、1軒、1棟)、 本(1冊)、花(1輪)、靴(1足)
のようなものは知らない人が少ない。
しかし、身近な物でも使わない言葉は知らない人が多いのではないだろうか。
ウサギ(1羽)、イカ(1杯)、蝶(1頭)、タンス(1棹)、うちわ(1柄)
などを全部知っている人は少ないと思う。
助数詞という、物を数える時に付ける言葉だと知っているから、匹や個で代用しても生活するうえでは問題ない。
しかし、物の大きさ、重さ、長さ、広さなど測る「ものさし」が違う物を混同してしまうのは、イメージを伝える時に混乱を与えかねない。
そうは言うものの、日本語を完璧に使える人なんていないんだから、ある程度の勉強を終えたらあとは日々の生活で知った分を覚えて行けばいいんじゃないかな。
言葉が変わっていくのはある程度しょうがない、でも誤用を拡げるのは避けてほしい。
なので、これを読んでくれた人が「高圧電流」なんて言葉は使わないようにしてくれたらそれだけで啓蒙の意義があると思・・・いたい。